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プラセンタ百科「プラセンタとインターフェロン」

プラセンタの大きな特長であるウイルス性肝炎への効果を述べるに際して、先日ご紹介した症例のように血液検査結果が劇的には改善してこないケースを取り上げたのには理由があります。

それは、検査で得られる数値や画像は病気の一側面であって、病態の全てを示すものではないということです。

ですから医師は徒に検査値に引きずられることなく、患者さん自身の訴えをよく聞き、体の状態をよく診て、触って、五官をフルに働かせて診察することが大事なのです。

そして患者さんの身体的特性を十分に考慮しながら、副作用の少ない療法を見つけていくべきだと思います。

現にこの患者さんはウイルス（ＨＣＶ）数も多く、他の血液検介値も相当に重症であることは否めませんが、ご本人は至って元気で、倦怠感も訴えず、仕事も現役を続けています。

この間、数十年にわたって無治療で過ごしてきたことを考え合わせると、あるいは特異的に肝細胞の再生能が高い体質なのかもしれません。

そこヘプラセンタ注射が加わったことによって、徐々にではありますが検査値の改善傾向が出てきたのだと思われます。

このケースでは併用していた小柴胡湯を内服薬「ウルソ錠」に替えました。ウルソ錠は胆汁酸製剤でウイルスの量を減らす作用はありませんが、肝細胞の保護や肝血流の増加作用によってＧＯＴやＧＰＴ値を改善する効果が認められており、副作用が少ないことも特長です。

もちろん、インターフェロンの併用で次のように良い結果が得られた患者さんもいます。

この方はいつＣ型肝炎ウイルスに感染したのかはわからない昭和１８年生まれの男性で、合併症にＤＭ（糖尿病）があります。

ある医療センターでインターフェロンの治療を受けましたが、あまりうまくいきませんでした。来院時のデータはＧＯＴ＝１５０、ＧＰＴ＝２０２、ｙ―ＧＴＰ＝１６９、ウイルス量の定量＝３４３．６、血小板＝１６．８でした。

しばらくラエンネックを週に２回から３回続けるうちに数値がよくなり、それに伴い自覚症状も非常に改善してきました。

３ヵ月後に同じ医療センターに約２週間入院してイントロンＡ（１０００万単位）を連日リバビリンと併用し、さらに退院されてから隔日に同量を継続した結果、順調にウイルスが減っていきました。

ウイルス量は退院直後が３８．７、１週間後には３．６、その２週間後に１．８それ以降は３週間おきに０．７、０．５以下となって正常値に入りました。

ときに患者さんによっては、ウイルス定量検査値が再び増え始めるという例もありますが、このケースはインターフェロンと併用して非常にうまくいった例だと思います。

この患者さんはその他の検査値もよくなりましたが、それ以上に喜ばれたのは、インターフェロンの副作用がほとんど出なかったことです。

退院後に１回だけ３８度の発熱がありましたが、吐き気も倦怠感も脱毛も一切ありませんでした。

もう一例は海外旅行をしてきた５３歳の女性で、グループ数名が旅先で眉の刺青（入れ墨）をして帰ってきたら、全員がＣ型肝炎ウイルス陽性になっていたという例です。

この方には更年期障害とＣ型肝炎の両方の治療（メルスモンとラエンネック）を開始したのですが、半年後に大学病院へ２週間入院してインターフェロンを連日投与（種類や投与した単位は未確認）し、病院では「ウイルスが完全に消失した」といわれたそうです。

その後の定量検査では０．５以下、定性検査でもウイルスが陰性化し、肝機能も正常値に復したまま２年以上経過しています。

このケースで特筆すべきは、同じときに入院してインターフェロンによる治療を受けた患者さんは皆ひどい副作用が出たにもかかわらず、この方だけは何の副作用もなく、まわりから非常に不思議がられたということです。

プラセンタには、インターフェロンの副作用を抑えるという面でも期待できるものがあります。しかしＣ型慢性肝炎では、何か何でもウイルスを除去しなくてはならないというものではないということも知っておいていただきたいと思います。

また、プラセンタ以外に、前述のようにウルソ錠や、漢方薬では五味子、小柴胡湯、人柴胡湯、柴胡柱枝湯、菌薩鮪鴻などを適宜使いますが、これら漢方薬にも血圧が上がるなどの副作用が出る場合もあるので注意を怠らないことが大事です。

参考になさってください。

なお、プラセンタは健康効果に加え、酸化から胎児を守り成長を促すパワーから、更年期障害のほか、美白、美容、アンチエイジングに大きな効果があります。ご興味がある方はぜひ一度、プラセンタサプリメントを試してみてはいかがでしょうか。

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